生活保護体験談 K.I.さん75歳男性 生活保護からの人生の再構築


皆さんからお寄せいただいた生活保護にまつわる体験談やエピソードです。出来るだけ原文に忠実な形でおのせしていますが一部プライバシーに関わる部分は改変してありますのでご了承下さい。

生活保護からの人生の再構築
これは知人のK.Iさんが、語ってくれたお話です。K.Iさんは、現在75歳の男性です。福岡県中間市在住で、独身です。60歳ころから約5年間にわたって生活保護を受給していました。現在は、年金支給を受けつつアルバイトで生活しています。

K.Iさんは福岡県出身で、東京の大学の経済学部に進学し、卒業と同時に商社に就職しました。ただ、商社では上司と衝突してしまい。退職後は郷里に帰って再就職し、結婚もしました。K.Iさんは再就職したころはまだ30代だったのですが、再就職先ではいきなり管理職にされてしまいました。職場では大学卒の人が彼だけだったのが理由でした。そのためストレスから過度の飲酒をするようになり、ほどなくしてアルコール依存症になってしまいました。会社を退職し、奥さんとも離婚しました。子供はありませんでした。ただ、奥さんとは現在でも断続的に連絡をとっているそうです。

K.Iさんは、その後再就職をしようとしたのですが、結局失敗して生活保護を申請することにしました。申請に行ったものの、最初は断られました。K.Iさんによると、「まず職を探せ」と言われて、ハローワークへ行かされたそうです。もちろん、働ける状態ではありませんでした。担当者はヤクザのような男だったということです。大柄でプロレスラーのような体格で、申請に来るものを威圧して追い返していたということです。

このときハローワークでは、一旦は仕事を紹介しました。求職者を雇用することにより、会社に対して補助金が出るという制度があり、その制度の補助金を目当てに雇用されたのでした。そういう事情での就職でしたので、その制度の期間が終了すると同時にK.Iさんは解雇されてしまいました。再度、K.Iさんは生活保護を申請し、今度は受給できるようになりました。ただ、これは担当者の嫌がらせだと思われますが、支給されるお金を市役所まで毎月取りに来るように指示されました。担当者から受給のたびに暴言を吐かれたそうです。




K.Iさんは依然としてアルコール依存症でした。生活保護の受給を始めてから、一念発起してアルコール依存症の療養施設に自ら入所しました。療養施設の中は、かなり酷い環境だったようです。K.Iさんによると、反抗的な入所者を追い出していたとか、回復して退所した人がその日のうちに泥酔して戻ってきたとかいうことがあったそうです。そんな中で、K.Iさんはカトリックの教会に行くようになりました。信仰を得たことが、立ち直りのきっかけになりました。

その後、K.Iさんは療養施設を出所し、駐車場の管理人のアルバイトで生計を立てるようになりました。このとき教会での他の信者との交流が支えになりました。教会には不幸な事情を抱えた人が多く、信仰体験を告白するといった会があるそうです。ここでK.Iさんも自分の体験を語りました。アルコール依存症は再発せず、生活保護の受給もやめました。

年金が受給できるようになると、生活も安定し、今では暇なときには絵を描いて過ごすという生活になっています。K.Iさんの例では、アルコール依存症の治療が、生活保護からの再生の鍵でした。そして、信仰が治療に大きな役割を果たしました。




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