生活保護体験談 Y.T.さん38歳男性 生活保護を経て自立への一歩を踏み出した知人


皆さんからお寄せいただいた生活保護にまつわる体験談やエピソードです。出来るだけ原文に忠実な形でおのせしていますが一部プライバシーに関わる部分は改変してありますのでご了承下さい。

生活保護を経て自立への一歩を踏み出した知人
Y.T.38歳男
私の知人に生活保護の申請が通って受給している方がいます。8年ぶりにあった方で、もともと精神科に通院していたことは知っていましたが生活保護の申請をしなければいけないほどに状態が悪くなっているとは思ってもいませんでした。私自身も心療内科へ通っているため、精神疾患の辛さは痛いほどにわかるので、その方が無事、生活保護を受給でき、少しでも心身を癒やし生活する上でのサポートを受けることができたということを嬉しく思いました。久しぶりに会ってみると、昔の印象からはずっとかけ離れ負のオーラが出ているような疲れきった様子でした。「仕事をしても長く続かない。人間関係でどうしてもつまづいてしまう。」と嘆いていました。とても辛そうな様子だったので、見ているこちらも切なくなるほどでした。

ネットなどでは、生活保護の不正受給や生活保護者叩きなどが散見されますが、こういう人にこそ生活保護は必要ですし、なくてはならない制度だと私は思っています。人間には休養が必要です。その期間は一人ひとり異なるものなので、生活保護を受給して年単位でじっくりと休養を取る必要がある方も大勢います。私の知人もその一人だと思います。

それからはときどき顔を出して、一緒に思い出話をしたり、体調が良ければ少し出かけたり、体調が悪ければ何もせずに帰ったこともありました。しかし、私が彼の家に通っている間には体調の回復は見られませんでした。これは特別珍しいことではなく、時間のかかる問題なので人生という長い目で付き合っていかなければなりません。




そして、残念なことに私の仕事の都合で1年半ほど遠くへ引っ越さなければならない事情ができてしまいました。その間は私にも都合があり彼と連絡を取ったのは1年半で2回くらいだったと思います。そして、仕事の都合がつき、また地元へ戻って最初の休日に彼に連絡をしました。

すると彼は「今は母親の居酒屋で夜は手伝いをしているんだ。」という嬉しい驚きの返事が返ってきました。私は早速その居酒屋へ足を運ぶと、大きな声で「いらっしゃいませー」と迎えてくれる彼の姿がありました。事情を察したお母さんが、休憩時間を設けてくれ少し話をする時間を与えてくれました。その中で印象的だったのは「俺もいつかこんな風に店を持てるかなぁ、俺なんかじゃ無理か、はははっ」と笑いながら彼が話してくれたことです。塞ぎ込んで今を生きることが辛かった彼が、将来の話をしていることがとても嬉しかったです。

私が連絡を取らなかった時期に何かしらの転換期があったのかもしれませんが、その時期まで生きていくために、彼には生活保護が必要でした。こうやって人生につまづき生きることに苦しんでいた人が、また立ち上がり自立へと向かうまでの期間として生活保護は必要な制度です。ネットやニュースなどではあまりいい意味で扱われていない印象ですが、ちゃんと機能して助かっている人間がいることも知ってほしいです。

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