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生活保護受給の条件とは?

生活保護は申請さえすれば誰でも受給できるのでしょうか。いいえ違います。生活保護を受けるには大きく分けて3つの条件があります。ここではその条件についてまとめてみました。


生活保護の3つの条件

  1. 生活を維持していけるだけの収入(基準額)が無いこと。
  2. 生活を援助してくれる身内、縁者がいないこと。
  3. 資産、財産(不動産や車など)が無いこと。

  1. 生活を維持していけるだけの収入(基準額)が無いこと。
    生活保護は世帯単位で支給されるもので、最低限の生活を維持するためにあります。最低限の生活をするために必要とされる金額が基準額で、住んでいる地域や家族構成、年齢などによって変わってきます。厚生労働大臣が定める基準に基づいて計算される最低生活費から収入(給料や年金)を引いた額が生活保護費となり毎月支給されます。

  1. 生活を援助してくれる身内、縁者がいないこと。
    生活保護を申請する前に、まずは家族や親族に援助を頼んでください。
    あなたが生活保護を申請すると、福祉事務所から親や兄弟、3親等以内の親類に「扶養照会」という通知が届きます。これは生活保護を受けたい人を援助することが可能かどうかを家族や親類に確認するための書類で、もし援助できる人がいれば生活保護を受けることはできません。




  1. 資産、財産(不動産や車など)が無いこと。
    生活保護を受ける前に、処分できる資産は全てお金に換えてください。家や車などは資産とみなされますので、すべて売却して生活費に当てる必要があります。借家やアパートは自分の家ではないので生活保護を受けることが出来ます。例えばローンを完済した売却可能なマンションにお住まいの場合、売却して現金化できるまでに1ヶ月以上かかる場合もあります。それまでの期間生活していくだけの収入が無い場合、現金化されるまでの間の生活保護を受けることが可能です。車を所有したまま生活保護を受けることは基本的に出来ません。その理由として3つの要因が挙げられます① 毎月の維持費が高額で生活を圧迫する。
    車を維持するにはガソリン代、駐車場代、保険料、車検代など月間数万円の出費が必要となります。これを少ない生活保護費から支払うのは難しいでしょう。② 万が一の事故の場合、賠償能力に問題がある。
    交通事故を起こしてしまった場合、賠償額が保険の範囲内であればよいのですが、その上限を超えた場合、生活保護受給者には賠償する能力がありません。③ 生活保護を受けていない低所得世帯とのバランスが取れない
    所得が少なく困窮していても生活保護を受けていない世帯はたくさんいらっしゃいます。車を所有していない低所得世帯も多数いらっしゃいます。生活保護を受けながら車を所有した場合、その方たちとの地域内でのバランス取れ無い事は容易に想像がつくでしょう。

生活保護を受けながら車は持てますか?

 

生活保護でもらえる金額(支給額)はいくら?

生活保護を受けようと考える時、一番気になる事は「一体いくらもらえるのか」だと思います。実際に支給される保護費の目安がわかれば、受給後の生活をイメージしやすくなるし、その後の生活の建て直しも計画が立てやすくなります。

生活保護費の支給額とは。

生活保護費はお住まいになっている地域、年齢、家族構成によって変わってきます。支給額は厚生労働大臣が定める基準に基づいた「最低限度の生活が出来る」金額に収入が足りない異場合、その不足した金額が支給されます。この収入とは給与や年金、各種福祉手当、扶養親族や元の配偶者からの仕送りなどその世帯に入ってくるお金を全て合計した金額です。

保護の種類と内容

生活保護で支給される保護費は以下の8種類の合計になります。

生活を営む上で生じる費用 扶助の種類 支給内容
①日常生活に必要な費用
(食費・被服費・光熱費等)
生活扶助 基準額は、
(1)食費等の個人的費用
(2)光熱水費等の世帯共通費用を合算して算出。
特定の世帯には加算があります。(母子加算等)
②アパート等の家賃 住宅扶助 定められた範囲内で実費を支給
③義務教育を受けるために必要な学用品費 教育扶助 定められた基準額を支給
④医療サービスの費用 医療扶助 費用は直接医療機関へ支払
(本人負担なし)
⑤介護サービスの費用 介護扶助 費用は直接介護事業者へ支払
(本人負担なし)
⑥出産費用 出産扶助 定められた範囲内で実費を支給
⑦就労に必要な技能の修得等にかかる費用 生業扶助 定められた範囲内で実費を支給
⑧葬祭費用 葬祭扶助 定められた範囲内で実費を支給




実際の支給額は月額いくらくらい?

支給額はお住まいの地域によって増減がありますが、生活扶助と住宅扶助の合計金額「最低生活費」のイメージはこんな感じです。

単身
20代 単身世帯
86,130円~66,760円+家賃50,000円~30,000円=136,130円~96,760円
50代 単身世帯
83,980円~65,090円+家賃50,000円~30,000円=133,980円~95,090円
家族
30代 夫婦+子供2人の4人世帯
176,365円~144,937円+家賃69,800円~37,000円=246,165円~181,937円
60代 夫婦の2人世帯
123,760円~95,910円+家賃64,000円~34,000円=187,760円~129,910円
母子家庭
30代 母親+子供1人の2人世帯
140,800円~111,080円+家賃64,000円~34,000円=204,800円~145,080円

この「最低生活費」が毎月支給されて、それ以外の6種類の保護費が必要に応じて加算されます。

生活保護受給で免除になる各種支払い

生活保護受給で免除になる各種支払い

生活保護受給者には支給される保護費以外に、各種の支払いが免除または減免になります。ここではどのような支払いが免除になるか見てみましょう。

免除される各種支払い
・ 住民税(市・県民税)
・ 固定資産税
・ 軽自動車税
・ 国民年金
・ 水道料金
・ 公営住宅の保証金と共益費
・ NHKの受信料
・ 公立高校の授業料
・ 保育園の保育料
・ ごみ袋支給
・ 粗大ごみ廃棄料金
・ 交通機関の無料券配布
・ 入院助産費用
・ 介護保険

これだけの支払いが免除または減免となります。それでは詳しく解説します。

住民税(市・県民税)

住民税は就労収入に課税されるものなので、就労収入がない生活保護受給者には税金はかかりません。(若干の就労収入がある保護者については例外はあります。)

固定資産税

生活保護受給者は資産を持っていないのが前提ですので、基本的に固定資産税はかかりません。持家・土地など、処分できない固定資産を持っている方についても、役場の税務課に、固定資産税減免申請をすることにより、固定資産税は免除されますので、担当ケースワーカーと相談しておこなって下さい。

自動車税・軽自動車税

生活保護受給者は自動車の所有は認められていませんが、僻地に住んでいる、体に障害があり通院や通勤に必要、自営業者で仕事に必要等の理由に所有が認められるケースもあります。その場合、生活保護法による生活保護を受けている人の所有する自動車・軽自動車が1台減免の対象となっている市町村が多いようです。お住まいの自治体の窓口にご確認下さい。

国民年金

生活保護の受給期間中は「法定免除」となり国民年金保険料の支払いは免除されます。ただし納付しないという状況は同じでも、全額免除と未納は全然違います。正式な手続きをして全額免除になった場合は、受給資格期間にカウントされますが、未納の場合はカウントされません。「未納」のままですと将来の年金給付が行われないこともありますから、必ず「法定免除」の手続きを行ってください。

水道料金

生活保護受給者は水道料金・下水道料金基本料金等が免除されます。
【減免内容】
・水道料金 基本料金と1月当たり10m³までの従量料金の合計額
・下水道料金 1月当たり8m³までの料金

公営住宅の保証金と共益費

公営住宅入居時の保証金とその後の共益費は、「住宅扶助」の対象となり免除されます。

NHKの受信料

生活保護法に規定する扶助を受けている場合はNHKの「日本放送協会放送受信料免除基準」に該当する為全額免除されます。

公立高校の授業料

生活保護の「教育扶助」で支給されるのは義務教育(小学校・中学校)までです。しかし現在の日本の一般家庭では高校進学率は90%をこえており、最終学歴が中学校卒業だと、将来就職することに制約が出てきます。このため長期的に見た場合、高校卒業した方が世帯の自立につながるとの考えから、公立高校に進学する場合は、入学準備金や高等学校等就学費は「生業扶助」から支給されます



保育園の保育料

子供の保育が世帯の自立(就職)を妨げては、生活保護の主旨から外れてしまうので、生活保護を受けている場合は、認可保育所の保育料は無料になります。多くの保育所では、生活保護世帯に対して優先枠や優先措置を採用しており、母子世帯であればさらに優先されます。

ごみ袋支給

家庭ごみ処理有料化に伴う負担軽減措置として生活保護受給世帯には、市町村の指定ごみ袋が一定枚数配付されます。

粗大ごみ廃棄料金

生活保護法に基づく保護を受けている世帯を対象に、粗大ごみ処理手数料の減免を実施している自治体が多いようです。

交通機関の無料券配布

生活保護受給世帯向けに、公共交通機関の無料券が配布されている自治体があります。例えば東京都の場合は都営地下鉄全線、都バス(江東01を除く。)、都電、日暮里・舎人ライナーで利用できる「都営交通無料乗車券」を発行しています。

入院助産費用

出産に当たって、保健上必要であるにもかかわらず、経済的な理由で病院又は助産所に入院できない妊産婦の方を対象に、その費用を助成します。

介護保険

生活保護受給中でも介護保険料は支払う必要があります。支払わなければいけないという意味では免除されていませんが、負担はないため実質免除されています。特に手続きは必要なく、担当ケースワーカー及び介護保険担当課が処理を行います。

以上の項目で生活保護受給世帯は支払いの免除や減免が受けられます。詳しくは担当ケースワーカーに相談して見てください。

生活保護でもらえる金額(支給額)はいくら?

生活保護の申請のしかた、必要な書類、申請場所

事前相談が終わったら、次はいよいよ生活保護の申請となります。

1.どこで申請すればいいの?

生活保護の申請場所は事前相談と同じ場所。今お住まいになっている市区町村の役所にある「福祉事務所」や「社会援護課」「生活福祉課」です。お友達の家やネットカフェで寝泊りしていて、住民票が無い、住所が定まっていない方もいらっしゃるかもしれませんが、そんな方たちも大丈夫です。今現在いる場所の福祉事務所で申請を受け付けてくれます。

お住まいになっている地域の福祉事務所は、こちらのページで調べることが出来ます。
■全国の福祉事務所


2.生活保護申請の時に必要な物は?

1.生活保護申請書
2.印鑑
3.運転免許証、健康保険証等の身分証明書
4.全ての預貯金通帳(直近の記帳をすませて。ネットバンクの場合は残高がわかる書類)
5.賃貸契約書(賃貸マンション、アパートにお住まいの場合)
6.登記簿謄本(所有不動産がある場合)
7.車検証(車を所有している場合)
8.直近3か月分の給料明細(離職した方は離職関係書類)
9. 給与以外に手当等の収入がある場合はその証明になるもの
10.年金の証書や生命保険の保険証券
11.家族の住所や連絡先
12. 医療費や介護保険関連書類
13公共料金の支払い証明書
14. 借金の借用書

※この他にも書類の提出を求められる場合がありますので、それぞれ対応して下さい。

生活保護申請書は資産・収入の申告書とセットになっています。生活保護を受けたい理由や資産 状況、預貯金の額などを記入するようになっていて、質問にそって記入していって下さい。




3.生活保護申請の時に注意すべき事は?

・自分の意思をしっかりと伝える
いま生活保護の不正受給が問題になっています。また生活保護受給者数も年々増加していて生活保護費の高騰が問題視されています。そのためお住まいになっている地域や担当者によっては、申請書を出すことが出来ないケースもあります。

今現在あなたが置かれている苦しい立場をきちんと説明して、生活保護の申請が必要であることをしっかりと伝えて下さい。

申請書には絶対に嘘を書かない

生活保護申請書・資産申告書には絶対に嘘を書いてはいけません。申請を出した後で必ず調査がおこなわれ、そこで嘘がバレるとその時点で申請は却下され、生活保護を受給することが出来なくなります。

また、その嘘の内容が悪質であった場合は不正受給とみなされて刑事罰の対象となるばあいもあります。生活保護申請書には事実だけを記入するようにしてください。

事前相談の仕方、相談はどこで受けられるの?

ここでは生活保護申請の前に必ず行って欲しい事前相談についてまとめてみました。

事前相談の仕方、相談はどこで受けられるの?

事前相談相談窓口は、今現在お住まいになっている市区町村の役所にある「福祉事務所」や「社会援護課」「生活福祉課」です。

お友達の家やネットカフェで寝泊りしていて、住民票が無い、住所が定まっていない方もいらっしゃるかもしれませんが、そんな方たちも大丈夫です。今現在いる場所の福祉事務所で相談を受け付けてくれます。

お住まいになっている地域の福祉事務所は、こちらのページで調べることが出来ます。
■全国の福祉事務所




事前相談の時に必要な物は?

事前相談の時には特に必要な物はありませんが、今現在の経済状況(収入、支出、預貯金等)をあらかじめまとめておくと、相談がスムーズに進みます。
ここでは今現在生活に困っていること、生活保護を受けたい気持ちを相手に伝えて、生活保護の申請用紙を貰って下さい。


何から相談すればいいの?

とても困っていて切羽詰っている状況を強く訴えて下さい。自分の置かれている状況を説明するのは難しいことですが、相談員の方にはあなたがどれほど困っているのかわかりません。苦しい経済状況であることをわかりやすく伝えることがとても大切です。

今問題になっている生活保護の不正受給を防ぐ為、お住まいになっている地域や、担当の相談員によっては、生活保護は簡単には申請できないといった内容の話をされる場合があります。その場合も相談員の話を良く聞いたうえで、自分は本当に生活保護が必要なのだと自分の意思を明確に伝えるようにしてください。

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生活保護の申請から決定までの審査の日数は?

生活保護申請の流れ

生活保護の申請から受給までの流れをおさらいしてみましょう。

生活保護申請の大まかな流れは以下の通りです

「事前相談」→「申請」→「調査」→「決定・支給」

では実際に生活保護の「申請」を提出してその後の「調査」を経て、「受給」が決まるまでの日数は何日くらいかかるものなのでしょうか。

生活保護の決定までの日数

生活保護の決定までの日数は、法律では申請のあった日から14日以内に、書面で通知しなければならないと定められています。「保護開始決定通知書」か「保護却下決定通知書」のいずれかの書類が手渡しされることになります。

ただし、所有している資産の調査に時間がかかる等の特別な理由がある場合には、30日まで延長できるとされています。しかし、実際には原則と例外が逆転して、14日以内に決定が出ない場合が多く見られます。14日以上かかる場合はケースワーカーから連絡が入ることになります。

生活保護の申請を行ってから実際に受給されるまで、最長で1ヶ月の時間がかかります。そのため生活保護の申請を行うのは本当に切羽詰る前、1ヶ月分の余力を残して行うようにしてください。

決定までの生活費が底をついた時はどうすれば良い?

支払い日まで生活するお金が無い人は生活保護課の窓口で、受給の合否が決まっていなくても週に1万円程度のお金を貸してもらえます。生活費が無い事を正直に相談してみてください。

その後、正式に受給が決定すると翌月の生活保護費から借りた分のお金は差し引かれます。「決定前」病院にかかる際の医療券(無料券)も、仮に交付してもらえるので、実費無しで病院で受診することも可能です